魔法学校の最強魔法使い( Ⅰ )

「……?どうしたの?ティア」


ティアの雰囲気の急変に疑問を持ったアンジュがティアの顔をを心配そうに除きこむ。

ティアだけでなく、ユーリもなにかに気付いたように眉をよせた。


「なんか……胸騒ぎがする」

「ユーリ?大丈夫ですか?」


レインが普段元気一杯に騒ぐユーリの異常な態度に本気で心配する。

ティアが口を開いた。


「…なんか、すごく大きい魔力の塊を感じる、かなり遠くだけど……。
こんなに大きいと…フェアリーか、ドラゴンか、それともかなり強いヴァンパイアか…それともウィッチなのか………」

「で、でも各国とは平和条約を結んでるし、大丈夫なんじゃないの?」


アンジュが授業で習ったことを頼りに発言する。


「国の意思とは関係なく暴れてくるテロリストだっているのよ。
それにそれよりも、私としては強大な魔物である恐れの方が心配だわ。
ものすごく強い奴か、集団でいるのか……。
なんにせよまだ国外にいるし、このまま来ないといいんだけど……」


ティアの言葉に沈黙が降りる。



耐えきれなくなったユリアが大声をあげた。



「と、とにかくそいつが国の中に入ってこなきゃいいんだよね!
そしたらなんも起こらないんだし、これから遊園地行くんだから楽しまないと!」


ユリアの言葉にティアが賛同する。


「その通りね、これから遊園地で遊ぶってのにこんなしらけた雰囲気じゃダメだわ。
ま、なにかあっても退治屋の最強娘の私がいるんだもの、大丈夫よ!
さぁ!遊ぶわよ!!」



気にしない風のティアの掛け声に、皆は楽しむことを決めたのだった。