魔法学校の最強魔法使い( Ⅰ )

しかしティアはすぐ、持っていたショルダーバッグから大きなビンと袋を取り出すと、巨大蛇の解体にかかった。
流れ出る血をビンに集めつつ、大小様々な袋に、皮や骨などを部位ごとに分けてつめていく。

全て終わった後、ようやくティアは一息ついた。


「…ったく、一人で学校行かせるのは心配なくせに、一人でこんな巨大蛇退治させるのは心配じゃないのかしら、あの父親は。
…っていうかどんな魔物かぐらい教えなさいっつーのよ全く」


溜まっていた愚痴を一気に吐き出す。
こんな仕事、退治した魔物からとれた素材を全部貰えるのでなければ、何言ってんだバカと突っぱねるところだ。

ティアは手に入れた戦利品を"全て"ショルダーバッグにつめこみ、ファイに乗って、皆の待っている学校を目指した。



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「あれ、ティア、おかえり」

「ただいま、みんな。
ごめんね今日いなくて」

「別に構いませんよ、ティアだって用事くらいあるでしょうし。」

「なぁなぁ、何してたんだよ、昼休みの間」

「ちょっと家で呼ばれてね。
ちゃんと用事は済ませてきたわ」

「そっか、良かった。
でさ、ちょっと聞いた?!
さっきペガサスが学校来たんだって!
すごいよ!ペガサスだよ!見に行ってみない?!」

「え…そ、そうなんだ……それはすごいね……。
……うん、私はいいや。ユリア見に行ってきて」

「え、そう?
じゃいいや、私見に行ってくるね!」

「あ、待って!わたしも行く!」

「…………」

「…アンジュも行っちゃったけど…。
ねぇねぇ、ペガサスってもしかしてティアの?」

「…うん、そう……。」

「では、今まで魔物退治に行っていたんですか?」

「相変わらず忙しーなーお前」

「うん……そうね……」