魔法学校の最強魔法使い（ Ⅰ ）

「「いただきまーす！」」

「うん……味ちゃんとついてる。
ティア成長した」

「マジでコレ、ティア作ったのか……？
信じらんねぇ…… 」

「信じてあげてくださいよ。
これ…りんごのすりおろしとはちみつが入ってますよね。
で、多分僕のだけにチョコレートも入っているかと」


ユーリとユールが上達したティアの料理に純粋に驚き失礼なことを呟く間、レインは冷静に隠し味を分析した。
自分のものだけでなく他の人のものとの違いまで予測してしまう辺り、抜け目がない。

さすがである。


「みんな甘い方が好きでしょ。
特にレインは辛いものだめだったから」

「ティアが…ティアがすっかり料理上手に……」

「もしや俺達の知ってるティアじゃないのか……？
味がついてる上に好みにあわせて調節とか……」

「ちょっと?!本物よ、私‼」


皆でぎゃいぎゃいとさわぐ夜はあっという間に過ぎていく。

寝る時間になった頃、ぞろぞろと皆自分の部屋に戻っていった。


最後にアンジュが残った。