「あかねーー!おはよ!
にやけててめっちゃキモいで」


「あ。裕未(ゆうみ)。おはよ!
そしてにやけてないし!」


「いーや、にやけてた。
さては"あいつ"と一緒のクラスやったなー?」


「もーほっといて!」


「あはっ!デレてる〜」



友達の裕未はうちを茶化すようにそう言うと「なぁなぁ制服どう?似合ってるやろー」
なんて言ってくるりと一回転した。



スカートがふわりと弧をえがく。
うん、裕未は大人っぽいし。よく似合ってる。めっちゃ中学生って感じする。



素直な感想を祐未に伝えると、彼女は照れることもなく「やろ」と笑った。


祐未の自意識過剰発言にはもう慣れっこ。彼女は冗談で言っているわけではなく、本気で言ってる。それだけ自分に自信があるのだ、彼女は。




小学4年生から3年間、ずっと一緒におったのにクラスが離れることはなかった。初めて喋ったきっかけはなんやっけ?
どうやって仲良くなったんやっけ?



全然覚えてないけど、とにかくうちの1番の友達。