「おっはよー。」





ん、なんだよ、このうるせーって言いたそうなメンバーの顔は(笑)


「涼、おはようっていう時間帯じゃないだろ。」
こうダルそうに言ってきたやつは、俺のシンメの手塚優一(ゆういち)。
見た目はチャラそうだけど、誰よりも優しくていいやつ。

「今日も元気だね。」
この爽やかなやつは、foreverのリーダーで、誰よりも頼れる坂口元也(もとや)。

「涼太くん、このお菓子食べる?」
こう俺に聞いてくるこいつは、最年少の平田奏(かなた)。
人懐っこくて、foreverみんなの弟って感じ。

「いらねーよ(笑)」

そういうば、廉のやつまだ来てねーのかな?

「ねえ、廉は?まだ来てないの?」
俺は側にいた優一に尋ねた。

「ん?廉?
 あいつなら向こうで誰かと電話してるぞ。」

電話?廉が仕事中に誰かと電話するなんて珍しいな。
今度、初の全国ツアーやるから彼女にでも連絡してんのかな?
まあ、俺には関係ないけど。

「お待たせ。涼くん来てたんだ。」

「さっきな。
 それよりも、彼女と電話か~?(笑)」

「そんなんじゃないよ。月愛(のあ)には…いや、何でもない。」

なんだよ、その歯切れの悪い返答は。

「あのさ…「全国ツアーは来週だよ。今日は振りの確認メインね。」

元にぃの一言で廉に聞きたかったことが聞けなかった。






後に君と出会い、この時知りたかったことを知ることになるとは、
この時の俺は1%も予想をしていなかっただろう…。