婚約が決まってから、私たちは親の薦めで、月に数回は食事に行くようにした。
両家同士の時もあれば、二人で行くこともあった。
そのせいなのか、廻さんは少しずつ私と話すようになってくれた。
私はそれが少しだけ嬉しかった。
彼といると、心が安らぐような気がして、彼の隣は居心地がよかった。
亜火紀家の娘ではなく、私としていれるような気がした。
それは彼も同じだったのだろうか。
皇夜の人達や、私と二人でいる時だけは雰囲気が少しだけ和らいでた。
けれど、それでもやはり、私と彼の間にはまだ境界線があった。
お互いに踏み込むことを、踏み込まれることを恐れていた。
そんな曖昧な関係が続いたまま、私たちは二年生になった。
『今年も同じクラスですね。一年間よろしくお願いいたします』
『よろしく』
少し嬉しそう?
彼は口数は少ないけれど、私は彼の感情を少しずつ汲み取ることができるようになった。
いつか結婚して、夫婦になる頃には、彼の気持ちを理解出来るようになっているかしら。
いつからか、そんなことを考えるようになった。
ある日の放課後。
葉音さん達と帰宅しようと校舎の玄関までくると、
『あれ、廻くんじゃない?』
と、燈さんが桜の木がある校庭の方を指さした。
『女の子といるね〜珍しい〜』
春実さんがそう言うのでよく見てみると、確かにそこには廻さんと、知らない女の子が立っていた。
ズキッ
その光景を見て、何故か胸が痛んだような気がした。
お腹も痛くなってきたわ。
風邪かしら?
『告白かなあ?』
燈さんのその言葉に、余計胸が苦しくなった。
けれどその原因が私には分からなくて、頭に靄がかかったような感じだった。
『こら、燈!優奈がいるんだからそういうこと言わない!』
そう言って、春実さんが燈さんの頭を小突く。
彼女たちだけには、私と廻さんが婚約したことを報告していた。
『春実さん、お気遣いありがとうございます。けれど私は気にしていないので、大丈夫ですわ。さあ、帰りましょう』
そう言って、私は足早にその場を後にする。
そうよ、私は彼が誰といようと気にしていないわ。
私はただの婚約者なのだから。
そんなこと分かっているのに、どうして、こんなにも苦しいのかしら…
両家同士の時もあれば、二人で行くこともあった。
そのせいなのか、廻さんは少しずつ私と話すようになってくれた。
私はそれが少しだけ嬉しかった。
彼といると、心が安らぐような気がして、彼の隣は居心地がよかった。
亜火紀家の娘ではなく、私としていれるような気がした。
それは彼も同じだったのだろうか。
皇夜の人達や、私と二人でいる時だけは雰囲気が少しだけ和らいでた。
けれど、それでもやはり、私と彼の間にはまだ境界線があった。
お互いに踏み込むことを、踏み込まれることを恐れていた。
そんな曖昧な関係が続いたまま、私たちは二年生になった。
『今年も同じクラスですね。一年間よろしくお願いいたします』
『よろしく』
少し嬉しそう?
彼は口数は少ないけれど、私は彼の感情を少しずつ汲み取ることができるようになった。
いつか結婚して、夫婦になる頃には、彼の気持ちを理解出来るようになっているかしら。
いつからか、そんなことを考えるようになった。
ある日の放課後。
葉音さん達と帰宅しようと校舎の玄関までくると、
『あれ、廻くんじゃない?』
と、燈さんが桜の木がある校庭の方を指さした。
『女の子といるね〜珍しい〜』
春実さんがそう言うのでよく見てみると、確かにそこには廻さんと、知らない女の子が立っていた。
ズキッ
その光景を見て、何故か胸が痛んだような気がした。
お腹も痛くなってきたわ。
風邪かしら?
『告白かなあ?』
燈さんのその言葉に、余計胸が苦しくなった。
けれどその原因が私には分からなくて、頭に靄がかかったような感じだった。
『こら、燈!優奈がいるんだからそういうこと言わない!』
そう言って、春実さんが燈さんの頭を小突く。
彼女たちだけには、私と廻さんが婚約したことを報告していた。
『春実さん、お気遣いありがとうございます。けれど私は気にしていないので、大丈夫ですわ。さあ、帰りましょう』
そう言って、私は足早にその場を後にする。
そうよ、私は彼が誰といようと気にしていないわ。
私はただの婚約者なのだから。
そんなこと分かっているのに、どうして、こんなにも苦しいのかしら…
