犬のお巡りさん



『女子高生相手に男二人で、どこへ連れ込む気だ?』

ギリギリギリッ

「...っ!!!ってぇっ!!!!」


お..巡りさん....きてくれた...。

うっ...ひ、ひっく...ふぇ
ホッとして涙がでる。



ギュッ


私は後ろからお巡りさんの大きな背中に抱きついた。

「ひっひっ...く...怖かったよぉ...ひっ」

本当に怖かった...お巡りさんがきてくれなかったら今ごろ...。



「い、今のうちに行くぞっ!」


男性二人組は慌ててその場から逃げる。

はっとしたお巡りさんが、

『っ!!!おい!お前ら待て!!!』



や、やだ...!!!お巡りさん行かないで...

一人にしないで...ひっく...

私は腕に力を入れてお巡りさんをひきとめる。

それを分かってくれたのか、お巡りさんはそれ以上、二人組を追おうとしなかった。