犬のお巡りさん



少し小走りで最近覚えた交番までの道を急ぐ。

近づくにつれ、周りはどんどん暗くなり人通りも少ない。


ちょっと...怖いかも...

今までは、まだ明るかったし、人も多くて大丈夫だったけど...


早く交番につかないかな...

つい足取りも速くなる。




「ねぇ君、ひとり?」

突然、知らない男性二人組に手をつかまれた。


え??や、やだ....どーしよう...

「可愛いね!今からさ、俺らと遊びに行かない?」


怖いよ....

私は首を横に振って、手をほどこうとしても、男性の力にはかなわない...

「嫌で...す。」


「そんなこと言わずにさ~...ね?」


あの痴漢の事件を思い出して体が震える。


誰か助けて......








お巡りさんっ!!!

ぎゅっと目をつぶる。


「お前ら何してるっ!!!」