「ここがゆいの家か~」

「ねぇ、貴方の名前は?」

「ん?あー、俺の名前はるいと」


るいとって何か良い名前。
性格は残念だけど!


「何処から来たんです?」

「遠い所。」


ソファーに2人並んで座ってる。
熱々のお湯で作った紅茶を目の前に
聞きたい事を聞いてみたけど…


「それじゃ分かりませんっ」

「だって、どうでもいいじゃん?
そんなのよりもっと楽しい事しようぜ」


私は直ぐこの人を家に入れた事に
後悔し始めた。

私はるいとさんとソファーに挟まれた状態
つまり、押し倒されてしまった。
1番警戒してたはずなのに
今1番無防備になってしまって…


「どんなことしよっか?」

「やっ…退いて下さいっ!」


るいとさんを押し返そうとしたけど
力が足りない。

涼しい顔して私を見てくる。

そして、またまた近付く顔…


「嫌っ…嫌いっ…大っ嫌い…帰ってよ…」

「…ゆい?ちょ、泣くなよ」


気付いたら泣いてて…
自分が嫌になる。

私の涙を彼の指が拭う。
触られるのも嫌なのに…
何故か触ら無いでって言えなくて…


「ごめん、本当ごめん」

「あんた何か…大っ嫌いっ」


こんな最低な人だと分かってて
家に入れたんだから
私の責任でもある。

この人ばかりを責めてちゃ駄目だ。