もう一度。


「へー?
その気に入った子の所行けば?」

「居ない。」

「え?」

「まだ出会った事ないんだよね~」


この人どんな女でも良い訳?
ってか、女の人と何してるの?
家の中に入って寝るだけって訳じゃ…
無さそうだしね。


「っていうか、名前!教えてっ」

「橘です」


お気に入りが居ない…。
そして、今私の隣に居て…。
このまま家に来ちゃうの…?


「下の名前!」

「橘ゆい!もう帰る!」

「俺も!」


もう、仕方ない。
今日だけ。
警戒さえしていれば平気。

そんな軽い気持ちで
私は彼を家に招いてしまった。