あれから家に帰ろうと
歩いてたんだけど…

どうしてだろう
後ろに気配を感じてしまう。
誰かにつけられてる。


「…はぁ。」

「あれ、こっちだっけな
あっちかもしれないかも…?」

「何してるんですか。見えてます
ずっとついて来てるのバレバレです」


さっきのお店でぶつかった人。
そこまでして私の家に来たいの?
何が目的なのかさっぱり。


「バレてた?あはは…」

「ストーカー行為ですよそれ
訴えれば貴方は捕まりますからね!」


苦笑いしている彼に真面目に言ったのに
平然とした顔を見せた。


「キミは優しいから…」


彼は言いかけて私の腰に腕を回し
グイッと引き寄せた。


「ちょっ、離してっ!」

「俺を訴える事なんて出来ないでしょ?」


言いきると急に近付く顔。


「な、なにっ…んっ!?」

「そうだよね?」


初対面に唇を奪われた。
彼は勝ち誇ったように笑っていた。