では、同居でお願いします

「あと、うちの両親も『ようやく決まったか』って諸手を挙げて喜んでたからね。僕が早く身を固めるのをなぜか心待ちにしていたみたいで」


そっちの気持ちはよくわかる。


彼の世話をしてくれる嫁探しは、きっと親の立場なら切実だっただろう。

「……なんだか……周囲からガッチリと追い込まれている気分」

「うん、僕の得意とする攻めだよ。気がつけば王手!」

ニッコニコなところ申し訳ないが、私は笑う気分ではない。

「何が『王手!』なのよ! もう!!」

大きく息を吸い込んで、それから私はそのまま盛大に息を吐き出した。


「……負けました」


もう、これは投了するしかない。

この人には敵わない。


無邪気でそのくせ平気で攻めてくる、強引な神様に惹かれてしまった只の人間には抗うことなどできないのだ。

「じゃあ、一緒に住んでくれるの?」

嬉しそうに笑った裕哉に、私は眉を下げてから、呆れ顔で笑う。