そうだったんだと心の奥で安堵する自分と、でも愛しそうに見つめていたよねと猜疑心をあらわにする自分が頭の中にいる。
裕哉の話は本当のことなのだろうか。
(でも裕ちゃんは嘘をつけるような人じゃない)
頭ではわかっていても、疑いを捨てられない自分がもどかしい。
じっとマンションの入口を、口を閉ざして見つめる。
言葉が出てこずに重い沈黙が車内を占めていたが、ふと見知った顔がマンションから出てくるのが見えて私はその名前をこぼした。
「紀ノ川さん……」
コンビニでも行くのだろうか。
手ぶらでひょろりとした体を丸めるようにエントランスから出てきた。
私の言葉を聞きすぐに裕哉は扉に手をかけた。
「紀ノ川さんって海音ちゃんがお世話になってる方だよね? 僕挨拶してくる」
「え? ええ? あ、挨拶!?」
なんの挨拶を?
従兄弟だよ!?
いきなり従兄弟から挨拶されたら相手は驚くよ!
しかし裕哉はもう車外に出てマンションへと歩み寄っている。
「裕ちゃん待って!」
慌てて私も車から飛びだした。
裕哉の話は本当のことなのだろうか。
(でも裕ちゃんは嘘をつけるような人じゃない)
頭ではわかっていても、疑いを捨てられない自分がもどかしい。
じっとマンションの入口を、口を閉ざして見つめる。
言葉が出てこずに重い沈黙が車内を占めていたが、ふと見知った顔がマンションから出てくるのが見えて私はその名前をこぼした。
「紀ノ川さん……」
コンビニでも行くのだろうか。
手ぶらでひょろりとした体を丸めるようにエントランスから出てきた。
私の言葉を聞きすぐに裕哉は扉に手をかけた。
「紀ノ川さんって海音ちゃんがお世話になってる方だよね? 僕挨拶してくる」
「え? ええ? あ、挨拶!?」
なんの挨拶を?
従兄弟だよ!?
いきなり従兄弟から挨拶されたら相手は驚くよ!
しかし裕哉はもう車外に出てマンションへと歩み寄っている。
「裕ちゃん待って!」
慌てて私も車から飛びだした。

