せっかくなので、作業を中断して飲み始めた。 「はああ、美味しい」 生き返るー、と小さく呟くと、向こうで山上係長が笑っていた。 「ふふ、お口に合って光栄です」 いつも私に向けるニヤニヤ笑いだ。 意地悪! 「今のは独り言なので、拾わなくて結構です!」 恥ずかしさのあまり顔を上げられない。手元の書類を読んでいる振りをする。 もう。何なのいつもいつも。