「…てことなんだよね。どう思う?芽依子ちゃん」



「んー…」



「あっくん、振られちゃったんだ…。リカちゃん、可愛いくて優しくてイイ子だったのに。……毒舌ドSのおっそろしい芽依子サンとは大違…ぃだだだぁぁぁぁー!!」



「で、なんでしたっけ?淳セーンパイ?」



「芽依子ちゃん…笑顔が、怖い…」



「ん?なんか仰いました?」



「いえ、なんでも…御座い……ません…」



「あっ、そうですか。それは残念です」



「いでででぇぇぇーー!!」



オトメの心はオトメに聞け。



…ということで、8月頭のとある昼下がり。俺はチャリンコを走らせ15分程の場所にあるファミレスにて、目の前のバカップル…いや、彼女に相談をしていた。



内容はもちろん昨夜のことについて。



本心を言えば、この2人にだけは相談したくなかった。



本当は彼女の姉である葉月に、梨花の親友である葉月に相談するつもりだった。



でも頼みの綱の葉月は、彼氏である皇輝とラブラブデートin青い海。



限定かき氷を2人でつっつきながら水着でイチャコラとか、まったく羨ましすぎる。俺も梨花と水着と言わず裸でイチャコラしたい。



でもそれも、今や叶わぬ夢のまた夢。



元…いや、まだ返信していないのだから“まだ”彼女だ。諦めるにはまだまだ早い。



とまぁ、その彼女である梨花と絶対に別れたくない俺は、1人で悩むよりは絶対にマシだろうと思い、我が生徒会の会長である朝比奈 海斗の彼女である市井 芽依子に、藁をも縋る思いで昨日の出来事を話していたのだ。…が、