「葉月〜!ゴミ捨ててきてくれない?」







ある日の休日。








2階の自分の部屋でゴロゴロしていると、お母さんが1階から声を張り上げた。






「はーーい!」







私は返事をして、「よっこいしょ」とベッドから起き上がった。







「あ、まだパジャマ…まぁいーか。」







私はパジャマのまま、ゴミ袋を持って外へ出た。







外を吹く風はもう初夏の香り。






私は近所のゴミ捨て場にゴミを置いた。







「ニャーン」







「んっ?ねこ??」







家に帰ろうと向きを変えた時、ゴミ捨て場の中からねこらしき鳴き声がした。







「ニャーン」