「よしっ、完成。」 私たちはまたその泥だんごを、秘密基地に置いた。 「俺のが一番上出来だな。」 「いや、私の方こそ!」 「お前のヒビ入ってんじゃん。」 「芸術よ!」 昔もこうやって自分の出来栄えを自慢しあったっけ。 私は旭の後ろで、ひっそりと祈った。 また二人で来れますように。