「おい!」 テントに入ろうとしたとき、後ろから呼び止められた。 「旭。」 「お前、あんな少食だったっけ?」 「う、うるさいな。放っておいてよね。」 「コレ食えよ。」 あいつがぽんっと投げたものを両手でキャッチする。 私の手の中にあったのは一粒のイチゴだった。 「な、なにこれ…」 「イチゴだよ。」 「それは分かってるよ!なんで…?」