「じゃあねー。」


「バイバイ。」


放課後、バドミントン部の心菜は教室を出ていく。


帰宅部の私は帰るだけ。


だけど、今日は少し勉強をしていこうと、教室に残った。


「あれ、まだ残ってんだ。」


何分か後に、例の曽根田 淳がやって来た。


「勉強中は静かに。」


「了解。」


飼い主に忠実なペットのように、淳は黙った。


シャーペンの音が静かな教室に響く。