私の予想は的中。



サンダー王子はマリアさんと別れたあの桜の木の近くに立っていた。



「君は、あの時の……」



「マリアさんでしたら、足を負傷しており、ここをずっと真っ直ぐにある小屋で休ませております」



「なんでそれを……」



「早く行ってあげてください。彼女はあなたの事を心配しているので」



私はサンダー王子の手の平に、マリアさんがいつの間にか私のポケットに入れた桜の栞を置いた。



愛らしいけども、とてもしっかりとしている。



サンダー王子にはピッタリの女性だった。



誰にも媚びず、自分のことより人の心配をする。