終わらない英雄の記憶

痛みが少し和らいてから、更に上から包帯を巻いていく。



「これでよしっと。それより大丈夫ですか?」



「え、ええ。ありがとうございます。あのままでしたら、あたしずっとその場にいるような気がして……」



照れながら微笑むマリアさんは、とても愛らしく美しかった。



すると、もう一発ドカンと大きな音がした。



「あなたはこちらで待っていてください。先程一緒にいた恋人には伝えておきます」



「あ、あのっ、名前は……?」



フィンの元へ急ごうと扉を開けた時、マリアさんの声で引き止められる。



「そう、ですね……。ここは“この国を救う英雄”とでも名乗っておきましょう」



フードの先を掴み、頭を軽く下げる。