マディーの墓には俺が置いた本が、風に煽られて開いていた。




まるでマディーが読んでいるかのように。




1ページ、1ページとめくられていく。




やがてバタリと本が閉じられた。




その本の題名は、大きく目立つようにこう書かれていた。







『終わらない英雄の記憶』





と。




end