「ちょっと、考え直してみます……」
そう三村さんに伝えて、私は何度も何度も考えてみた。
真央くんのいない毎日なんて、考えられない。絶対に、そんな毎日つまらないに決まっている。
だけど、こんな風にして大好きな真央くんを縛り続けているのはおかしい。こんなの、本当の愛とは言えないとも思う。
……私は、真央くんにはいつも幸せであって欲しい。
だったら、どうするべきなのか。その答えは、意外にも簡単に出た。
「……決めた」
二月十四日、日曜日。今週末のバレンタインデー。
私と真央くんが付き合って一年目の記念日に、私は真央くんを解放しよう。
もう、この関係を終わらせよう───。

