あれ?

誰かが、つったってる。




あ・・。彩音だ。

なんだ。起きてるじゃん…。

てっきり寝てるのかと思ったら、



だけど…

何であんなとこに立ってんだ?

彩音は自分の部屋の前で棒立ちしてた。


俺の方に背を向けてるから、

俺には気づいてないっぽいな・・・。


驚かしてみるか…。


ばれないように、

そーッと近づく。



「……寂しいな…。」

彩音が呟いた。

…何コイツ。

独り言かよ……。




てか、何が?


「何が【寂しいな】なの?」


俺が言葉をはっした瞬間。

彩音の肩は、ビクッと震えた。







彩音はビクビクしながら、こっちを

振り向く。



「……拓。」



………。



思いっきり嫌そうな顔してるし…。