一瞬…

拓かと思ってしまった…。




「彩音??」



何の返事もしない私に

心配したのか…顔を覗いてくる。




「あ、ごめん。大丈夫だからッ

じゃあねッ!」



こんなところで、ゆっくりしてられない…。

早く拓の所に向かわないと…。




「おいッ!傘もなしにかよッ??

風引くぞ??」



「ありがとッ。でも、大丈夫だから!

ごめんねッ急いでるんだ。」



私が走り出そうとしたとき…

優斗に腕を掴まれた…。


・・・・え??



「優斗?・・・放して…?」


「・・・・・。」



…なんか優斗の様子が

おかしい…。



「…優斗??」