白と黒、そしてグレー。

そして、


「へぇー。そんなことがあったんだな」
「てゆーかいるんだね死神って」

私は屋上で二人に全部話した。

笑うと思ったのに一度も笑わず

ちゃんとぜんぶ聞いてくれた。

「で?あんたは何を悩んでんの?
 山瀬か死神どっちが好きなのか
 分かんなくなったってことだよね?」

「んー。それも分かんない...
 だって死神だよ?!そんなの恋愛対象でも
 なんでもないでしょ?それなのに...」

「なのに?」

「たった1週間会ってないだけで、
 アイツの事ばかり頭に浮かんで消えなくて
 何してるんだろうって、何も手につかなくて
 こんなの生きてる感じしない抜け殻みたい」

「それってさ、好きなんじゃないの?」

「...え?」