白と黒、そしてグレー。


「はぁー。お前分かってねーな」

みおちゃんは笑いながらイスに座った

「何が?」

女の子が寄ってくる

「私まで一緒になって暗い顔して
 辛いね、苦しいね。なんて言えば
 この子は余計落ち込むの!だからあえて
 うちらが笑い飛ばそうとさせてんじゃん!
 それすら分かんねー奴がガタガタ
 横から口出してんじゃねーよ!」

「そーそ!りおには笑っててもらわないと
 私達まで落ち込むし!りおが笑う為なら、
 女捨てて腹踊りでもコントでも
 何だってしてやるっつーの!」




みおちゃんとさらちゃんの言葉に

涙が止まらなかった。



今まで言えなかった苦しさや辛さの


張り詰めた糸が


音を立てて切れたようだった。