「ああっ!!俺のクッキーがぁぁあ…っ!!」




俺は、コランが店を元通りに直して
クッキーの存在を思い出した

クッキーは、どこを探しても一欠片も見つからなくて、店と一緒に消滅したのだと理解した





「どうしてくれんだよ、魔王!!
俺、まだ一個しか食べてねぇんだぞ!!

一時間もかけて作ったクッキーを……
クッキーを返せ……っ!!」






俺は、魔王の胸ぐらを掴み怒鳴った

魔王は、そんな俺の態度を気にしないのか黙って俺を見つめてきた







「なんとか言えよ、まお…………」





『そこまでだよ、天使』


『ダメよ〜、魔王に手を出したら〜』


『天使が魔王に触んじゃねぇよ』




「なっ………」






いつの間にか、三人の悪魔が魔王の側にいて、俺の手を掴み、無理矢理俺の頭を抑え込み膝を床につかせた






コイツら、いつの間に……っ!

てか、コイツらも……


人間からの悪魔か……っ!?







純粋な悪魔の気配ではなく
魔王と似たような気配だったので、人間から悪魔になったのだと分かった







『お前ら、ついてきたのかよ………』






『僕をおいていくなんて酷いじゃないか、魔王!!』



『今日は、私と一緒にいてくれるんじゃなかったの?』



『てめぇら、嘘つくんじゃねぇよ
今日は、俺が魔王と一緒にいんだよ』








なんなんだよ、コイツら……

ホモか…!?


魔王に対する態度が部下とかじゃねぇだろ…っ!

ホモかよ、きめぇ……