変わらないモノ…

「挨拶が遅れてすいません。尾田コウキといいます。助けてくれて本当に感謝してます。」
座りながら軽く頭を下げる。

「それで?さっきのは?」
シンは男を急かした。

「知り合いを探しているんです。2年前に突然いなくなった俺の大切な人です。日本中を探しました。北から探してきて沖縄に来たんですけど、3日探しても見つかりませんでした。海を見つけてボーっとしている間に意識がなくなって…起きたら目の前に探していた人にそっくりなあなたがいて、夢かと思って名前を聞いたら同姓同名で…それで思わずあんなことを…本当にすいませんでした。」
真っ直ぐ見つめられた。

「そっか…」
さっきまで怒っていたはずのシンの機嫌は直っていた。

『そんなにそっくりなんですか?』
彼の話が気になった。

「うん…」
そう呟く。

それから歳がシンと同じと分かって二人は意気投合した。

とりあえず今日は泊めることになったみたいだ。

部屋に戻ったが彼の話が気になってしょうがなかった。
考えすぎて眠れなくなった私は海へ行く。