夜になり花火が始まる。
打ち上げやら手持ちやらたくさんあったけど少しだけやると一人で線香花火を始めた。
 
「わっ!!」
落とさないように火に集中していた所を後ろからバカにじゃまされる。
 
案の定火は落ちて私はシンを睨んだ。
 
「一緒にやろう?」
そう言って新しいのを取り出す。
 
火をつけて二人で真剣にやっていた。
 
何本目かの花火に火をつけて見ていると急に名前を呼ばれた。
 
「アキ、俺の彼女にならない?」
あからさまな動揺で私は火を落とす。
 
『彼女…?素性も分からない私を?』
目を見開き聞く。
 
シンは笑顔で頷く。
 
いろいろと質問をするがシンの反応は変わらない。
何故か面白くてしょうがなくなった私は腹をかかえて笑っていた。