「隣いい?」
声がして振り返るとシンがいた。
 
私が首を縦に振ると笑顔で隣に座った。
 
「こんな真っ暗な所で毎晩なにしてんの?」
缶ビールの蓋を開けて言った。
 
『なにも…ただ見てる』
そう言ってから海を見つめる。
 
「入る?」
意地悪な笑顔だった。
 
『うん…』
私はかなりお酒が弱いので歩くのも大変だった。
 
熱くなった体に夜の海は心地良かった。
 
目を瞑り潜る。
体がフワフワして気持ち良かった。
 
このままトモさんの所に行こう…
そして今度こそ側にいてあげよう。
絶対に離れたりしない。
 
そう考えてると意識がなくなった…