沈黙の中、口を開いたのはお姉さんだった。
 
「アキさん。明日にでもここを片づけようと思ってるの。」
驚いてお姉さんの顔を見た。
凄く哀しそうだった。
 
『…はい。』
もう駄々をこねる子供じゃない。
 
「森…大丈夫か?」
私の顔色をうかがう。
 
『大丈夫!?なにが?トモさんとの場所がなくなるんだよ?大丈夫なわけないじゃん!でも、トモさんを殺したのはアキなの。嫌だなんて言えるわけないでしょ!?』
またコウちゃんに当たった。
 
「だよな…何も考えずに言って悪かった。」
そう言ってコウちゃんは部屋を出て行った。
ケンさんは後を追いかけて行った。
 
「アキちゃん今のは…」
『お姉さん。居座ってしまってごめんなさい。トモさんのことで私を憎んでもかまいません。お母さんの言ってることは正しいので。もうトモさんに関わりません。お二人の前にも現れません。』
お姉さんの言葉にかぶさるように言った。
 
お姉さんが何か言ってる中『失礼します。』とだけ言って部屋を出た。