『トモさんが考えてたこと分からなかった。ただずっとこの幸せが続くと思ってた。なのに…私が悪いんです。もっとトモさんの側に居られれば…私、自分の都合いいようにしてた。凄く中途半端なことばっかりしてた…トモさんを追いつめたのは私です。こんな道を選ばせることになったのは私がいたからです…』
涙は出ない。
もう二度と泣くことはないだろう。
 
「アキさん…ちゃんとトモヒロのことを思い出して。あの子はそんな子じゃないわ。」
そう言ってお姉さんは部屋を出て行った。
 
 
 
思い出す…?
お姉さんの言ってる意味が分からない。
理解できない。
 
 
私はソファに座ったまま床を見つめていた。