「悪い…大丈夫か?」
床に座り込んでいる私の顔をのぞき込む。
 
体に力が入らない。
今すぐ部屋に戻って横になりたいのに体を言うことをきかない。
 
「森?」
何度も私の名前を呼ぶがなにも反応しない。
ため息をついて正面に座った。
 
「森…頼むからしゃべってよ。何か話して」
うつむきながら言った。
 
『トモさんは?』
考えたけどもうこれしか口から出なかった。
 
「トモはもういないよ。トモの墓になら行けるよ?」
私の頭を撫でながら「行くか?」と言った。
 
『ごめん…コウちゃんの言ってることが理解できない…』
言いながら立ち上がり部屋に戻った。
 
 
 
トモさんの家に帰らなきゃ…
寂しがってる…
 
急いで準備をしてトモさんの家に向かった。