事故に遭ってから今日で一年が経つ。
「…。今日は行くか。学校」
俺は不登校気味になっていた。
学校に行くと決めたらある人にメールをすることにしている。
「……今日は、学校行くっと」
短めに文を打って、それから制服を着た。
朝ごはんは、パン、卵、ベーコン、サラダ。それに野菜ジュース。いったって普通の朝ごはんだ。
それを食べ終わるとチャイムが鳴った。
─ピンポーン
「誰だよ。こんな朝に」
と言っても、それほど朝ではないんだけどな。
玄関のドアを開ける。
「…………」
ガチャと勢いよくドアを閉める。
閉めたつもりなのに、再び開くドア。
「なんだよ~。無言で閉め出すなよ~」
と言って、ちゃっかり家に上がっているこいつ。
「なんで来たんだよ」
「ん?だって、お前が学校に来るってメールくれただろ?」
「送ったけど、来なくてもよくね?」
「お前がサボらないように来てあげたんです~」
「制服を着てるのにサボるわけないだろ」
「そうだな!」
こいつは、俺の小学校からの幼なじみの桐山零。