やっと準備をし終わった。

今日は、忘れやすいな。きおつけなきゃ。



「準備できたな!行こうぜ大和!!」

「おう」

相変わらず零は元気だなぁ。


……なんか、俺、じーさんみたいなこと言ってるぞ
もうそんな歳か?

いや、まだ15歳だぞ。じーさんになるのはまだはやいな。


「なー大和。お前、ちゃんと進路考えてるのか?」

「………」

「……俺と同じ高校いかね?」

「え?同じ高校?」

「おう。同じ高校。行こうぜ!」


零はニコッと笑いながら言った。


………多分、俺のことを気遣ってるんだろうな。


優しいやつだよなー零は。


「……いいよ。行こう」

「ほんとか!それじゃあ、どこの高校行くか?」

「近くがいい」

「えー近いと、電車で出会いがないじゃないか」

「お前、出会いを期待してるのか?あり得ないぞ。漫画の世界じゃあるまいし」

「言ったな?これで俺が誰か可愛いこと出会って、付き合い始めたらお前昼おごれよ」

「いいよ。かけようじゃないの!」