零の家は、俺の家から10分もしないで行ける。
「じゃ、また明日………絶対くるんだそ!」
「起きれたらな」
「起きれたらなじゃなくて!ちゃんと起きる!!!わかった!?」
「じゃあ、起こしてよ。俺のこと」
「任せろ!!」
零は「じゃあな!」と言って去っていった。
帰りはかなりテンションが高かったような…。まぁ、いいか。
俺も早く帰ろ。
………………高校か…………。
俺、行けるのかな。
勉強もまともにしてないし。金ねぇし。
………一人だし。
全て俺一人で決めなきゃ行けない。
決められるか?俺、優柔不断だからなぁー
零に手伝ってもら……えないよな。あいつも高校を決めなきゃ行けないんだから。だからと言って、先生になんて聞けない。
「お前が決めることだぞ」って言われてしまうかもしれない。
自分が行きたかったら行く。それが高校ってやつじゃないのか?俺が思っている高校のイメージと、他のやつらが思っている高校のイメージって違うのか?
他のやつらはどんな風に高校決めるんだろうか。
そんなことを思っているとすぐに家についた。
玄関の鍵を開けるため、鍵を取り出す。
この鍵は、父さんと母さんがまだ生きているときに買ってもらった犬のキーホルダーだ着いている。あまり犬は好きじゃなくて前まではどこにもつけていなかったけど、父さんと母さんが亡くなってからすぐにこの鍵につけた。なぜかと言うと、家の鍵はよく使うし、いつも持ち歩いているから父さんと母さんが一緒にいるって思えるからだ。
ガキみたいで笑えるけどな。

