お洒落なバーのカウンターで沙耶ちゃんにマスター『アキラくん』を紹介してもらった。
「いつも沙耶ちゃんから伺っていて、一度こちらに足を運んでいただきたいと思っていたんです。
お会いできて嬉しいです百合さん」
都合の良い事に握手を求められて、さっそく彼の心が雪崩のごとく入り込んできた。
《あぁ……これは……》
「沙耶ちゃんに聞いた話だと、僕と同年代の息子さんがいらっしゃるそうですけど、
全然そんなお歳には見えませんね。
とても可愛らしい美魔女さんだ」
《出たよ、社交辞令ご馳走さま》
「………へー、開店後25年以上?
凄いなぁ!この店まだ5年も経ってないんですよ。
長く続ける秘訣って、なんかありますかね?
まぁ、百合さんが魅力的なせいでしょうが……他には……」
《さっきから、アキラくんの台詞に歯が浮いて仕方ないわ…。
歯槽膿漏になって総入れ歯になったらどうしてくれるの…!》
《この人の壁、厚いなぁ。
キャラ作りすぎて疲れるだろうね。
私は素の彼のほうが好きだな…素朴で素敵なのに。色々と勿体ない》
頼んだノンアルコールを受け取った時に、少しだけ触れた指から聴こえた、
《このおばさん、スゲーな。
苦労してんだろうに、そんなの全然感じさせないし…話し易いし…また来てくれっかなぁ》
っていう声が嬉しかった。
「いつも沙耶ちゃんから伺っていて、一度こちらに足を運んでいただきたいと思っていたんです。
お会いできて嬉しいです百合さん」
都合の良い事に握手を求められて、さっそく彼の心が雪崩のごとく入り込んできた。
《あぁ……これは……》
「沙耶ちゃんに聞いた話だと、僕と同年代の息子さんがいらっしゃるそうですけど、
全然そんなお歳には見えませんね。
とても可愛らしい美魔女さんだ」
《出たよ、社交辞令ご馳走さま》
「………へー、開店後25年以上?
凄いなぁ!この店まだ5年も経ってないんですよ。
長く続ける秘訣って、なんかありますかね?
まぁ、百合さんが魅力的なせいでしょうが……他には……」
《さっきから、アキラくんの台詞に歯が浮いて仕方ないわ…。
歯槽膿漏になって総入れ歯になったらどうしてくれるの…!》
《この人の壁、厚いなぁ。
キャラ作りすぎて疲れるだろうね。
私は素の彼のほうが好きだな…素朴で素敵なのに。色々と勿体ない》
頼んだノンアルコールを受け取った時に、少しだけ触れた指から聴こえた、
《このおばさん、スゲーな。
苦労してんだろうに、そんなの全然感じさせないし…話し易いし…また来てくれっかなぁ》
っていう声が嬉しかった。


