今、私は




正都の結婚式に出席している。




花嫁はもちろん



私では無い。




「…遥、ありがとな。」




タキシード姿の正都が、横を通り、呟く。



「おめでとう。」






私は涙を見せないように、堪えながら言葉をかけた。