「はよ~っす。朝から何してんの、ゆーと」

次に来たのは三咲 京 (みさき けい)だ。

地毛ではあるが髪が茶色く、態度もでかいところもある。そのため上級生からいちゃもんをつけられたりすることがあるが本人は気にしない。

周りを気にしない、我が道を行く、俺の中では京はそんなやつ。

「あ~京おはよ~。きいて、ゆっくんってばなんか変なんだ~。顔真っ赤だし。絶対昨日なんかあったよ!」

「ゆーとが変なんて前からだろ」

余計なこと言うなっつーの。このバカ京。


京、真美、そして俺。

この3人は覚えてないくらい小さい時からずっと一緒。幼なじみ。

クラスも離れたことはない。

クラスの行事も、放課後も、何をするにもずっと一緒で固い絆で結ばれている。

性格も外見もバラバラな俺らだけど、なんだかんだ気が合う。


「だから、なんもないって。真美の勘違いだよ」

勘ぐってくる真美に昨日の出来事を探られまい。

気になることはとことん問いかけてくる真美だ。

昨日のことがバレたらめんどくさいことになる。

どうにかしてかわさないと…

するとその時、なんとも言えないタイミングでチャイムが鳴った。