駆け足で家へと帰った昨日の俺はというと、あの子のことで頭がいっぱいになり食事もままならない状態だった。
そんな状態で寝られるはずもなく、昨日は一睡もできず今日学校へ登校した。
「おはようゆっくん。なんだか元気ないね?どうしたの?」
3-2の教室に入り窓側の一番後ろの席、つまり神席に着きうな垂れた俺にまず声かけたのは幼なじみの1人の野村 真美 (のむら まみ)だった。
「あ~いや、ちょっといろいろあって…」
「いろいろって?」
首をかしげる真美の黒髪が揺れているのをみて俺はまた昨日の女の子を思い出した。
…あの子はもうちょっと短めだったなぁ。
あの光景が再び脳内に浮かんだことで俺は顔を赤らめる。
「ちょ、ゆっくん顔真っ赤!どうしたの?タコさんみたい~!」
真美は手を口元にあてわざとらしくクスクスと笑ってくる。
