中学に入学して、京はサッカー部、真美は吹奏楽部に入った。
一方俺は特に惹かれるものもなく、なにも部活には入らなかった。
そしてそれは雪も同じだった。
「京、部活の練習だって。レギュラー貰えたから休めないってさ。」
「真美も練習みたい。演奏会前で忙しいって。」
放課後、俺と雪は練習しているサッカー部、野球部を屋上から眺めていた。
校舎からは吹奏楽部の演奏が聞こえている。
卒業式に真美の言っていた言葉は間違っていなかった。
京と真美が部活で忙しく、入学してからまだ一度も4人で会ってなく、最後にあったのはあの卒業式の日だ。
「今年の春祭りは行けそうにないね…」
毎年欠かさず行っていた4月に行われる春祭り。
今年は2人とも部活で行けるのは俺と雪だけだった。
「じゃあ、俺と雪で行こっか?」
