毎年4月には地域で行われる春祭りへ行った。
夏にはプールに行き、
秋にはどんぐりや松ぼっくりで遊んで、
冬はたくさん厚着して降り積もった雪で遊んだ。
こうしてあっという間に月日は流れ、気づけば俺達は小学校卒業の日を迎えていた。
「はやかったな〜6年間。」
俺たちはあの思い出の3年の教室にいた。
外からは他の生徒の泣き声や、また会おうと再会の約束をする声、中学でもよろしくね、といった様々な声が聞こえてくる。
「ほんと、はやかったね…」
1番後ろの席に腰をかける京のつぶやきに対し、目を泣き腫らした真美がこたえる。
「もう、この4人で遊ぶこともなくなるのかな…」
ふと真美が言った。
「ばーか、何言ってるんだよ。中学も一緒なんだし、遊べるに決まってるだろ」
「で、でも中学にいったら部活とかもあるし…勉強も難しくなるし…きっと遊べなくなっちゃうよ…」
真美はまた目を潤せながら京に言った。
「きっと、また遊べるよ。今までみたいに毎日は無理でも、空いてる日をみつけてみんなでまた遊ぼう」
教卓の前にある席に腰をかける雪が後ろにいる真美をみてそう言った。
「雪の言う通りだって。またいつでも会えるし遊べるさ。」
