母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編

 みんなと別れて、一人で歩いて行くあさひに、
無言でついていくと、ふいにあさひが、

「車、どこ?」

 って、聞いてきた。
私が、歩きって答えると、

「家、近いんだ?
危ないから送ろうか?」

って、言ってくれた。
私が住所を言うと、

「え?それって、
歩いて帰れないんじゃない?」

 そう言うと、ずいぶん驚いた顔をした。
私が、

「平気、寧子んちに泊まるから」

って、言うと、

「もう遅いから、迷惑でしょ。
ヤマさんに車借りるよ」

 そう言ってアパートに向かった。
図書館から、アパートまで歩いて3ぷん。
しかも、近くにある病院の駐車場の明かりで、
行き帰りの道はずっと明るい。

「いいよねこのアパート、
道が明るいから、怖くないもんね」

 って、私が言うと、あさひが、

「アシュリーが探してきたんだ」

 私は、アシュリーが誰だかわからず、
女かもしれないと、不安がよぎった。
あさひは続けて、

「最初のルームメイト、インドネシア人」

 そう、説明した。
寧子の話だと、最初のルームメイトは、
男だって言ってたから、ほっと一安心。