母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編

 その場は、それで解散して、教室に戻る
途中寧子が、

「なにがあったか知りたい?」

そう、おっさん顔で聞いてきた。

 私は、寧子のおっさん顔を見る時は、
だいたい良いことではないから、

「いや、めんどくさそうだから
知らなくて良いよ」

そう言って断った。

 けど、それで止まる寧子じゃないのは
良く知ってる。

「じゃあ、教えてあげる」

 そう言って、話し始めた。

「ミチさんと私が、昨日の朝話してたの
知ってるでしょ?
 あの時ね、ミチさんが自分の車に紗季を
乗せるように頼んできたんだよ」

〈ああ、あの朝の話は、そーゆーことか〉

納得。

 寧子は続けて、

「だから、その時は『OK!』って言った
んだよ」

「でも、OKしたのに、なんでさっきは、
ミチ君に駄目出ししたの?」

 私は、律儀な寧子にしては、珍しいと
思って聞いた。