母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編

 そしたら、ミチ君が、

「やっぱ、変人だよ。
あんな奴のどこがいいんだか!」

 そう言って、車の方へさっさと歩いて
行った。

 それを見て寧子が、

「確信したね!」

勝ち誇ったように言った。

 私は、

「なにがよ?」

 寧子が何を確信したのか、まったく
わからず、つい強い口調で寧子に聞いた。

 そしたら寧子、また、中年のおじさん
の笑い顔で、

「ミチさんは、紗季が好きなんだな」

 そう言った。

「ちょっと待ってよ!
そんな事あるわけないよ!」

 私は慌てて否定したけど、寧子は譲らず、

「それも、もう手遅れだな」

 
 そう、言って、歩いて行こうとするから、

「だっだらどうすればいいのよー?」

 って、聞いてみたものの、寧子は答えず、
さっさと歩いて行ってしまった。

「誰かに好きって思われて悪い気はしないけど、
今はあさひ以外は、考えられないな」

 そう思って、さっきのあさひとミキちゃんの
やり取りを思い出していた。