「お前らーー!!今日もありがとな!」
_________
ガチャ
「翔!!!!!」
LIVEが終わり、あたしは、関係者しか入れない楽屋に入った。
どうしてらあたしが入れたかって?
幼なじみだからかな。
「うわっ!碧じゃん!どーしたん?」
「翔さ!!また忘れたやろ!!」
「は?何を??」
「お弁当ーー!!!!」
そう、さっきもいった通り、
あたしは翔の幼なじみであり、近所に住んでいて親も仲がいいんだ。
だから、しょっちゅう、翔ママがLIVE前に翔がお腹が空かないようにってお弁当を作るんだけどコイツがほとんど忘れてあたしが毎回届けているわけ。
「あっ…忘れてたわ〜」
「忘れてたやないやろ!!なんしとーと!翔ママ焦っとったよ?」
「いいっていっとるのに、なんなんまじ。」
「感謝しーよ!息子のために作っとるとよ?」
こいつ親に対しての感謝の気持ちたりてねーな。。。
「俺はコンビニで買うけんいいっていいよるのに、全く〜」
とかいいつつ、受け取る翔。
「碧、ありがと。で、今日のLIVEどうやった?」
私は翔のおかげで、毎回といっていいほど、LIVEに参加することができている。
「Jm's」の大ファンだから。
翔の身近な存在だから。
「うん、よかったよ。最近、お客さんも増えたし、新曲の「FLY」もファンの子達が好きそうなフレーズたくさん、取り込んでいたし!」
「そう、よかった。」
「翔ファンの新規も結構増えてたかな?」
「おっ!まじで???!!!」
翔は自分のファンが増えるとめちゃくちゃ喜ぶ。当たり前のことだけど。
「いやっほー!嬉しいな〜♪
なぁ、かわいい子いたいた???」
「そうね。いたよ〜」
「よっしゃ。次の写メ会がんばろ〜。
めっちゃ密着しちゃお〜」
うわー。いわんどけばよかったわ。
翔はかわいい子がめちゃくちゃ好きなの。
だから自分のファンでかわいい子を見つけたら
声をかけてサービスとかもしちゃってる。
あたしはまぁ、当然嫉妬してる。
あたしだって、翔のこと好きなのに。
人として好きなのに。
「なあ!碧!お前、写メ会もくるだろ?」
「!?」
しくったしくった。
あたし、写メ会の抽選外れていけないこと、言ってなかった。。。
「あ、えーと…」
「なになに?もしかしてとれんかったん?」
ギクッ
「今回、倍率高くて、とれんかったったい!!」
いったぞ!!!!わたし!!!
Jm'sは結構人気のバンドだから。
抽選とかになって当選したら、大分、レアなのだ。
LIVEに毎回いけてるあたしは、翔のおかげってさっきもいったよね。
「ん〜、これんったい。ここにチケが2枚あるっていったらこれるよな〜」
バサッ
あああああ!
チケットだ()
行きたい!!!ほしい!!!!
「やるよ。友達誘ってこいよ。」
「あああああ、ありがと////」
めちゃくちゃ嬉しいんやけど!!!
ガチャ
「おつかれ〜ス☆」
ん?といいながら彼はあたしの目の前にきた。
「碧ちゃんやないスか!!拓だよ〜!ウィッス☆」
「ウィッス!おつかれさまでーす!」
拓さんは、Jm'sのギター担当だ。
彼は19歳でやんちゃでとても面白い人。
「なになに!なんで楽屋いんの??
あっ!また翔ちゃんがママンのお弁当忘れたんだ〜!超うけるんですけど〜www」
LIVE後もテンション拓さんの方が超うけるんですけど〜〜笑
「あっなにそれ!チケットじゃん!
翔ちゃん、碧ちゃん呼ぶの本当好きよね〜」
「ちげーし。こいつが写メ会外れたっていうけん、余ってたやつあげただけやし、」
「そうなんだ☆ま、別にいいけど碧ちゃん、時間は大丈夫?結構おそいけど…」
あっ、、、、やっば!9時だ!
あたし門限10時までだった()
間に合うかな?
「あ、ちょっとやばいんで私帰りますね!お疲れさまですっ!」
やばいやばい〜〜!
門限破ったら怖いもんな()
明日も学校だし!!!!
遅刻だってしたくない( ; ; )
グイッ
!?
え、翔、、、?
「送ってくわ。お前の母ちゃんに連絡いれるからもう少しここにいろ。ミーティングも早めに終わらせる。」
えええええ!?
送ってくれるとか優しい!
「え、でも…」
「俺とお前は幼なじみだろ?」
「うん、ありがと…」
優しいな本当、、、
だから好きなの。
幼なじみっていう関係から踏み入れることは
今はダメだろうけど、絶対翔と幸せになりたい。
「はーい!イチャコラ終わり♡もぅ〜〜ミヤビちゃん達遅いわね〜〜!翔ちゃん見てきてちょうだい!」
「あっ、碧の母ちゃんに連絡してからいいっすか?」
「いいわよ!☆」
「あざっす、ならいってきますね!」
「頼んだわよ〜〜!」
拓さんと2人きりになっちゃった。
何を話そう…ドキドキ
「碧ちゃん、翔ちゃんのこと好きなんだよね?」
ホワッツ!?
バレてるー?!
「ええええええ?!」
「んーふーふっ♪見てたら分かるわよ♡」