恋する気持ち。

***

急いで着替え、須賀に電話をすると須賀はあのスイートルームにいるとの事だった。

「会いたい。」

私がそう言うと、渋々ながらも部屋で待っててくれることになった。
タクシーを停めて、須賀のいるホテルへと向かう。
緊張とドキドキと、不思議な興奮状態でなんだかちょっと強気になっている。
ホテルにつくと、私はいつかの須賀のように財布から一万円札をとり、運転手さんに渡す。

「おつりはいらないので。」

そう言うと私はホテルのロビーを駆け足で通過し、エレベーターの前まで突き進む。

連打したからって早く来る訳じゃないのに、何度もエレベーターのボタンを押す。


早く須賀に会いたいよ。


そして、須賀の部屋の前につく。
深呼吸をする。
さぁ、いよいよだ。


私は決心が鈍る前に、チャイムを押す。


ドアを開けると、仕事から帰ったばかりなのかまだスーツを着た須賀が立っていた。