「ホントに悲しいくらい俺に興味なかったんだな。俺、高校卒業後アメリカに留学したんだ。大学出て、そのままあっちの不動産関係の会社に就職して、1度イギリスに転勤して、またアメリカに戻って………」


「えっ。実家は継がないの?」


「……俺、次男だから。自分の存在のなさに泣きたくなってくるな。」


「なんか、ごめん。」


それくらい私は高校時代、須賀に興味なかった。
確かにまわりが、『王子様』と騒いでいたけれど。