3月の日々


「買いに行くか⁇」

思わず、そんな一言が口から飛び出た。

「……未来がいいなら、ついて行くけど。」

「お願いしていいの⁉︎」

輝いた目に変わる未来。

「あぁ。」

あまりの変わりように少し驚いてしまった。

考えてみれば、久しぶりな2人での外出。
なんか、意識し始めたら 緊張してきたかも……。

「燕はどうするの⁇」

「スーツでいいだろ。」

俺だって、他人の結婚式とかに出るの初めてだから よく分かんない。

けど、とりあえず スーツ着てたらなんとかなるだろ。

「んじゃ、今から行くか。」

折角の外出なんだから、できるだけ長い間 未来と2人で外にいたい。

色々な店とかを見て、未来に似合いそうな服を見つけた。

未来は、全部 俺に任せる……といったスタンスだから 未来の服なのに 俺が選んだ。

色々見て、悩んだ末に上品な大人っぽいドレス⁇に決めた。

未来はすごく喜んでくれた。

未来が支払おうとしているから、俺は "誕生日プレゼント、あげてないから" と言って ドレスをプレゼントした。

かなり値が張ったけど、未来が喜んでくれているから それでいい、って思えた。

翔平と希美の結婚式は、海に近い 潮風の気持ちいい教会で行われた。

とは、言っても もう冬だから寧ろ寒いようにさえ感じるくらい。

2人は、凄く幸せそうに見えた。

「……逃げんなよ。」

翔平に耳元で言われた。

「分かってる、ちゃんと言うから。」

翔平は頷き 希美と共に階段を上っていった。

俺はポケットに入った婚約指輪を握った。

どんなのがいいか、とかよくわからなかったし とりあえず 給料3ヶ月分の指輪を買った。

指のサイズは……測ってないけど、多分 丁度良いサイズだと思う。

希美は、吹き抜けの2階部分から ブーケを投げた。

流石は、希美。
狙い通りにブーケは綺麗な弧を描いて 未来の手元にスッポリと収まった。

別に取りに行く様子も見せていなかった未来は凄く驚いていた。